保健医療関係の学生へお勧めの事典

               〜幅広く、コンパクトにまとめられたお勧めの一冊〜 

 

 

健康が変わる。   女性の心身の健康から、DVや世界女性会議まで、
                    100項目以上のキーワードを収載。

生き方が変わる。  豊富な図表・イラストとともに、わかりやすく
                     解説しました。                                      

女性が変わる。       助産師、保健師、看護師、医師など、新時代の
                     女性のケアにかかわる専門職必携のガイドブックです。

 

 

 

                 

 

 

 

ウィメンズヘルス事典  ―女性のからだとこころガイド― 

                    A5判   448頁

日本母性衛生学会  監修

 

目   次

 

T 女性と健康とは・・・・・・ リプロダクティブ・ヘルス/ライツ、

ジェンダー、女性のライフステージの特徴 etc

    U   女性に多い病気・・・・・ 月経の異常、子宮内膜症、更年期障害、 

骨粗鬆症、乳がん、うつ病・躁うつ病 etc

    V 妊娠と出産・・・・・・ 不妊症、生殖補助技術、高齢出産、

カンガルーケア、マタニティーブルーズ etc 

       W 家族と子育て・・・・・ 結婚、家族計画、母子関係・親子関係、

児童虐待、育児、三歳児神話 etc

       X 女性を取り巻く社会・・・・・ 女性差別、フェミニズム、

女性のセクシュアリティ、DV、女性と介護 etc

   Y 法制度・施策・・・・・母子保健法、母体保護法、健やか親子21、

世界女性会議、性と生殖の権利 etc

       Z 資料・統計・・・・・母子保健統計、がん統計

 

         2003年10月25日   発行

 

                    発行所   中央法規出版株式会社

〒151-0053 東京都渋谷区代々木2−27−4

  TEL:03−3379−3861
FAX:03−5358−3719

定価 本体3,000円 (税別)

 

推 薦 の 言 葉

 

東京大学医学部産科婦人科教授  武谷 雄二

 

ウィメンズヘルスという概念が提唱されたのは今から30年程度前である。これ以前から女性特有の健康を扱う医学領域として婦人科学(gynecology)があった。しかし婦人科学は主に女性の身体的異常にのみに特化してその診断治療に関わる学問分野である。一方、ウィメンズヘルスの意図する所は女性というジェンダー特有の社会的、生物学的、心理的、医学的問題を理解し、女性の健康の維持、QOLの保持・向上、疾病の予防、治療のみならず、女性が健全且つ積極的な形で社会と関わり、社会に貢献することを保証する医学的・社会的枠組みを構築することにある。当然、このためには生物学、心理学、医学、看護学、保健学、社会経済学、教育、行政といったさまざまな学問分野や領域の連携が必要となる。換言すればウィメンズヘルスとは女性というジェンダーを全人的に考え、そのあるべき姿を追求する思想とその実現に向けた多層的行動指針といえる。

ウィメンズヘルスという領域が浮上した背景として、近代社会における女性の著しい社会進出や少子化といった、女性のライフスタイルの変化に伴い、女性の社会的役割や、疾病構造が変化してきたこと、個々人に適した医療を求める流れの中で少なくとも性差を考慮した医療を実践すべきという主張、そして医学の進歩によってようやく性差の実態が浮き彫りになり、それに基づきジェンダーを考慮した合理的な医療が可能になってきたということがあげられる。

 ウィメンズヘルスという領域はいまだ歴史が浅く、しかもその骨格はいまだ形成過程にあるといえる。今後ウィメンズヘルスという大系が現実に社会的、医学的に真に女性の助けになるように機能する実学として実効性を高めるために、弾力的にその大系を組み換えて行く必要があるだろう。この意味で本書はウィメンズヘルスの現時点での大系化を試みたもので、今後この領域が現実的インパクトを持つための貴重な道標といえるものである。

本書の項目は“女性の健康”の特徴、女性好発疾患、妊娠と出産、家族、育児、女性と社会、母子に関わる法制度などからなり、類書をみない大変斬新な企画といえる。既存の学問領域を越えた大系化は、学際的な集まりである日本母性衛生学会のブレインによりはじめて可能になったのであろう。

タイトルに示されている通り、ウィメンズヘルスに関わるキーワードが網羅されており、通読されても興味深いが折りにふれ用語の意味を確認するという利用法もある。助産師、保健師、看護師あるいは医療、介護などに関わっておられる多くの方々に御活用いただけるであろう。

 

 

桐生短期大学副学長・教授・専攻科(助産学)科長   青木 康子

  

 日常、同僚間或いは母性保健・医療関係者間では何気なく使っている言葉

や用語について、家族や一般社会の人々から説明を求められると、即座に自

信をもって答えられないときがある。「多分 〜 のことだと思う」、「 〜 と思うけ

れど、調べてから返事するわ」と心の中には少しばかり大丈夫かなと迷っている

自分がいる。また、研究中は極く当たり前に気にせず使っていた用語が、いざ

研究のまとめに入ったり、学会発表の原稿作成の段階になって、これでよかっ

たと思うけれど・・・・?。ということから確信を得たいと思うことがある。それも図書

館へ行くとか百科辞典や専門書にあたるというような大げさなことでなく、身近な

ところ、もっと言えば手元ですぐに確認したいときがある。「ウィメンズヘルス事

典」は、まさにそうした時に大いに役立つ逸品の書である。

 内容的にも「女性のからだとこころのガイド」の副題の通り、女性と健康の関係

から主なる疾患、妊娠と出産、家族と子育て、女性を取り巻く社会、法制度・施

策、資料・統計と幅広く収載され、非常にわかりやすく要約されている。女性の

健康と云えば、出産や育児にかかわる医学的知識が中心になりがちな中にあっ

て「私たちのからだ・私たち自身」から始まったウィメンズヘルスの視点にたった

構成であり斬新さが感じられる。

 調べるという目的だけでなく、折にふれどこを開いてみても、ああそうか、そうだ

ったと自分の知識を確認、拡大できるたのしさもある。日本母性衛生学会ならで

はの1冊である。母子保健や医療に携わる専門職の方々には、是非、座右の書

とされることをおすすめしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

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